FreeBSD をゼロから設定するには

Jens Schweikhardt

$FreeBSD: doc/ja_JP.eucJP/articles/fbsd-from-scratch/article.sgml,v 1.5 2004/12/29 17:28:47 hrs Exp $


この記事は、「FreeBSD をゼロから設定する (FreeBSD From Scratch)」という、 わたしの個人的な経験をまとめたものです。 カスタマイズした FreeBSD システムをソースからコンパイルし、 さらに好みの ports のコンパイルして、 あなたが望む構成のシステムの、 完全に自動化されたインストールを実現します。 make world がすばらしい考え方だとお思いの方にとって、 「FreeBSD をゼロから設定する」は、まさに make worldmake evenmore (さらにその先) へと広げるものになることでしょう。

1. はじめに

今までに make world を使ってシステムをアップグレードした経験はあるでしょうか? もしディスクに一つのシステムしか入れていない場合は問題です。 installworld が途中で止まってしまったら、 あなたのシステムは壊れたまま、もう起動しなくなってしまうかも知れません。 あるいは、installworld が正常に終了しても、 新しいカーネルは起動に失敗してしまうかも知れません。 さて、そうなってしまったら、Fixit CD を取り出して半年前のバックアップを戻す、 なんてはめになってしまうかも知れませんよね。

わたしは、“アップグレードの時はディスクを初期化する” という方法がよいと考えています。パーティションではなくディスク全体のデータを 消去することで、アップグレードの手順では無視されるような古いデータが 残ってしまうことを防ぐことができます。ただ、 パーティションを全部初期化するということは、 ports/packages をすべて再コンパイル・再インストールしなければならず、 設定ファイルも注意深く作成し直さなければならないということです。 こういう作業を自動化したいと思いませんか? そう思う人は、この先を読み進めましょう。