5.3. X11 のインストール

Xorg もしくは XFree86 を FreeBSD にインストールできます。 FreeBSD 5.3-RELEASE から、Xorg が FreeBSD のデフォルトの X11 になりました。 Xorg は X.Org Foundation がリリースしている X Window System のオープンソースな実装です。 XorgXFree86 4.4RC2 と X11R6.6 のコードを元にしています。 X.Org Foundation は X11R6.7 を 2004 年 4 月に、X11R6.8.2 を 2005 年 2 月にリリースしており、 後者は現在 FreeBSD Ports Collection で利用可能です。

Ports Collection から Xorg をビルドしインストールするには、以下のように入力します。

# cd /usr/ports/x11/xorg
# make install clean

Note: Xorg をすべてビルドするには、 少なくとも 4 GB の空き容量が必要です。

Ports Collection から XFree86 をビルドしインストールするには、以下のように入力します。

# cd /usr/ports/x11/XFree86-4
# make install clean

package から直接 X11 をインストールすることもできます。 pkg_add(1) ツールで扱われるバイナリパッケージが X11 についても提供されています。 pkg_add(1) のリモート取得機能を利用する時は、 package のバージョンは外してください。 pkg_add(1) は自動的にそのアプリケーションの最新版を取得します。

ですから、Xorg の package を取得してインストールするには、 次のように入力します。

# pkg_add -r xorg

XFree86 4.X package は以下のように入力してインストールできます。

# pkg_add -r XFree86

Note: 上記の例では、サーバ、クライアント、フォントなどを含んだ X11 ディストリビューション全体をインストールします。 分割された X11 のパッケージや ports も利用できます。

この章の残りでは、X11 をどのように設定すればよいか、 また生産性の高いデスクトップ環境をどのように設定するかについて解説します。

5.3.1. XFree86 から Xorg への移行

他の port と同じように、変更点を /usr/ports/UPDATING ファイルで確認してください。このファイルには、システムを XFree86 から Xorg に移行するための手順が説明されています。

変更を試みる前に、CVSup を使って ports ツリーを更新してください。X11 を変更する前に、 sysutils/portupgrade をインストールする必要もあるでしょう。

/etc/make.confX_WINDOW_SYSTEM=xorg という変数を追加する必要があります。 これは、システムにどの X11 を使用するかを指定します。以前の XFREE86_VERSION 変数は使用されなくなり、 X_WINDOW_SYSTEM 変数に置き換えられました。

その後、以下のコマンドを実行します。

# pkg_delete -f /var/db/pkg/imake-4* /var/db/pkg/XFree86-*
# cd /usr/ports/x11/xorg
# make install clean
# pkgdb -F

pkgdb(1) コマンドは portupgrade ソフトウェアの一部で、パッケージの依存関係を更新します。

Note: Xorg をすべてビルドするには、 少なくとも 4 GB の空き容量が必要です。