package にするしないに関わらず, どのような port でも 三つの記述ファイルが必要です. それは pkg-comment, pkg-descr, と pkg-plist の3つで, ファイル名が pkg- で始まっていることで 他のファイルと区別できるようになっています.
このファイルには, その port についての説明を一行で書きます. package の名前だとか, バージョン番号などを 含めてはいけません. 説明は大文字で始め, 最後にピリオドは付けないでください. たとえば, こんな具合です.
A cat chasing a mouse all over the screen
このファイルには, その port についての少し長い説明を書きます. その port が何をするのかについての, 数段落程度の簡潔な解説があれば充分です.
Note: これはマニュアルでもなければ, 使用方法やコンパイル方法に ついての細かい説明書でもありません. README ファイルや マニュアルを引用するつもりなら注意が必要です. これらは多くの場合, その port の簡潔な説明になっていなかったり, 扱いにくい形式になっていたりします. (マニュアルの場合, 行を揃えるために空白が調整されていたりします.) このソフトウェアに公式のウェブサイトがあるのなら, ここに書いてください. その際自動化ツールが正しく動作するように, ウェブサイトのうちの一つには, 先頭に WWW: をつけておいてください.
このファイルの最後に, あなたの名前を書くことが推奨されています. たとえば, こんな具合です.
This is a port of oneko, in which a cat chases a poor mouse all over the screen. : (うんぬん.) WWW: http://www.oneko.org/ - Satoshi asami@cs.berkeley.edu
このファイルには, その port によってインストールされる すべてのファイルを列挙します. このファイルは package を作る際のリストとして使われるため, ``パッキングリスト (packing list)'' とも呼ばれます. ここに書くパス名は, インストール時のプレフィックス (通常 /usr/local または /usr/X11R6) からの相対パスです. MANn 変数を 使用している場合 (使用することが推奨されています), このリストに マニュアルは入れないようにしてください.
簡単な例を載せておきましょう.
bin/oneko lib/X11/app-defaults/Oneko lib/X11/oneko/cat1.xpm lib/X11/oneko/cat2.xpm lib/X11/oneko/mouse.xpm @dirrm lib/X11/oneko
パッキングリストの詳細については, pkg_create(1) のマニュアルを参照してください.
Note: このリストには, すべてのファイルを列挙しなければ なりませんが, ディレクトリそのものは列挙する必要がありません. また, この port がインストール時に独自のディレクトリを 作成する場合には, この port が削除されるときに そのディレクトリも削除されるよう, @dirrm の行を 追加しておくのを忘れないでください.
このファイルでは, すべてのファイル名を アルファベット順にソートしておくことを推奨します. そうすることで, port を更新する際の 変更点の確認が楽になります.
パッキングリストを手作業で作成するのは, 時にとても退屈な作業になります. その port が非常に多数のファイルをインストールするとしたら, パッキングリストの 自動生成を行なえば, 時間の節約になるかもしれません.