3.3. IP Aliasing

今までのステップは, ISP にダイアルアップで接続しようとしているどのような FreeBSD システムにとっても共通のものです.

もしこのガイドを読む目的が FreeBSD とインターネットをダイアルアウト ppp で接続することだけである場合, Chapter 5 まで進んでください.

PPP プログラムをオンデマンドモードで動かす非常に大きな利点の一つは, プログラムがローカルエリアネットワーク (LAN) 上の他のシステム間の IP トラフィックを自動的にルーティングできる点にあります. この機能は "IP Aliasing", "Network Address Translation", "Address Masquerading" または "Transparent Proxying" などの様々な名前で知られています.

しかしながら, どのような呼び名が使用されるにせよ, このモードは自動的に得られるものではありません. PPP プログラムをごく普通に起動した場合, プログラムは LAN のインタフェイスとダイアルアウト接続間でパケットを転送しません. 要するに, FreeBSD システムだけが ISP に接続され, 他のワークステーションはその接続を「共用」することができないのです.

プログラムが以下のコマンドのいずれかで起動されたとしましょう.

# ppp interactive (Interactive mode)

または

# ppp -auto demand (Dial-on-Demand mode)

すると, システムは FreeBSD マシンに対してのみ, インターネットに接続されたワークステーションとしての機能を提供するでしょう.

PPP プログラムを LAN の資源とインターネット間のゲートウェイとして起動するには, 代わりに以下のコマンドのいずれかを使用してください.

# ppp -alias interactive (Interactive mode)

または

# ppp -auto -alias demand (Dial-on-Demand mode)

また, ``alias enable yes'' というコマンドを ppp の設定ファイルにいれておく方法をとることもできます (詳細については man をご覧ください).

Chapter 4 に進んでも, このことは忘れないでおいてください.