ppp ドライバには, 基本的には "Interactive" と "Automatic" という二つの動作モードがあります.
Interactive モードでは,
手動で ISP に接続を確立し,
ネットサーフィンを楽しんだり, ファイルやメールを転送したりのなにやかやの後で,
手動で ISP との接続を切断することになります.
Automatic モードでは, PPP プログラムは FreeBSD システムが内部的にどういう処理を行っているかじっと観察していて, 必要に応じて自動的に ISP と接続, 切断し, あたかもネットワークがインターネットに直接接続されているかのように振る舞います.
この章ではこの二つのモードのうち, `ppp` 環境を "Automatic" モードで動作させる設定に重点を置いて説明します.
Note: FreeBSD の最近のバージョンではサンプルファイルが /usr/share/examples/ppp にありますので この段階は不要です.
PPP 用のファイルに何か変更を加える前に, FreeBSD システムのインストール時につくられたデフォルトのファイルのコピーを取っておきましょう.
'root' でログインして, 次の手順を踏んでください.
'/etc' ディレクトリに移ります.
# cd /etc
'ppp' ディレクトリ内のオリジナルのファイルのバックアップをつくります.
# cp -R ppp ppp.ORIGINAL
これで '/etc' ディレクトリの下に 'ppp' と 'ppp.ORIGINAL' という二つのサブディレクトリができました.