2.2. イーサネットインタフェイスの設定の確認

もう一度確認ですが, このガイドでは FreeBSD システムのイーサネットインタフェイスとして 'ed0' が用いられていると想定しています. これは NE-1000, NE-2000, WD/SMC models 8003, 8013 と Elite Ultra (8216) ネットワークアダプタがデフォルトで使用するものです.

これ以外のネットワークアダプタは FreeBSD では異なったデバイス名で参照されます. FAQ をチェックして, ネットワークアダプタの記述を探してください. アダプタのデバイス名が分からない場合は, FreeBSD FAQ を読んで, 使用中のカードのデバイス名を確かめ, 以下のステップで登場するデバイス名をその名前 (例えば 'de0', 'zp0' など) に読み替えてください.

ホスト名と同様, イーサネットインタフェイスも FreeBSD システムのインストール時に設定されている場合があります.

FreeBSD システムの (イーサネットその他の) インタフェイスに関する設定を表示するために, 以下のコマンドを入力してください.

# ifconfig -a
(フツーの言葉に直すと, 「うちのネットワークデバイスの InterFace CONFIGuration を見せて」って意味です)

例えば...

# ifconfig -a
 ed0: flags=8843<UP,BROADCAST,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu
1500
      inet 192.168.1.1 netmask 0xffffff00 broadcast 192.168.1.255
      ether 01:02:03:04:05:06
 lp0: flags=8810<POINTOPOINT,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500
 tun0: flags=8050<POINTOPOINT,RUNNING, MULTICAST> mtu 1500
 sl0: flags=c010<POINTOPOINT,LINK2,MULTICAST> mtu 552
 ppp0: flags=8010<POINTOPOINT,MULTICAST> mtu 1500
 lo0: flags=8049<UP,LOOPBACK,RUNNING,MULTICAST> mtu 16384
      inet 127.0.0.1 netmask 0xff000000
# _


この例では, 以下のデバイスが表示されました.

ed0: イーサネットインタフェイス

lp0: パラレルポートインタフェイス (このガイドでは触れません)

tun0: 「トンネル」デバイス ユーザモード ppp が使うやつです!

sl0: SL/IP デバイス (このガイドでは触れません)

ppp0: もう一つの PPP デバイス (カーネル ppp 用. このガイドでは触れません)

lo0: 「ループバック」デバイス (このガイドでは触れません)

この例では, 'ed0' デバイスは「上がって」動作しています. 以下の表示がキーになります.

  1. このデバイスのステータスは "UP" で,

  2. インターネット ("inet") アドレス (この例では 192.168.1.1) を持ち,

  3. 有効なサブネットマスク ("netmask" 0xffffff00 は 255.255.255.0 に等しい) を持ち,

  4. 有効なブロードキャストアドレス (この例では 192.168.1.255) を持っている.



もしイーサネットカードに関する表示がこんな感じだったら,

ed0: flags=8802<BROADCAST,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500
        ether 01:02:03:04:05:06
イーサネットカードはまだ設定されていません.

イーサネットインタフェイスの設定が正しく行われているなら, Section 2.4 まで進んでください.

2.2.1. イーサネットインタフェイスの設定

年のため: システム設定ファイルを編集するためには 'root' でログインする必要があります!

警告: システム設定ファイルにおかしな変更を 加えた場合, システムが正常に **起動しない** 可能性があります! くれぐれもご注意を!

ブート時に FreeBSD システムのネットワークインタフェイスの設定を決定している設定ファイルは /etc/rc.conf です. デフォルトのテキストエディタ ('ee') を使ってこのファイルを編集しましょう.

ユーザ 'root' でログインし, 以下のコマンドを入力して /etc/rc.conf をエディタに読み込みましょう.

# ee /etc/rc.conf

/etc/rc.conf の先頭から 20 行ほどの所に, システムのブート時にアクティブにするネットワークインタフェイスを記述する節があります. デフォルトの設定ファイルでは, 当該行は次のようになっています.

network_interfaces="lo0"       # List of network interfaces (lo0 is loopback).


FreeBSD に 'ed0' という名前の 別のデバイスを加えることを伝えるには, この行を修正する必要があります. この行を次のように変えてください.

network_interfaces="lo0 ed0"   # List of network interfaces (lo0 is loopback).


(ループバックデバイス ("lo0") と イーサネットデバイス ("ed0") の定義の間に スペースを入れるのを忘れないでください!)

念のため: イーサネットカードの名前が 'ed0' でない場合, きちんとその正しいデバイス名を指定してください

FreeBSD をネットワークインストールした場合, 'network_interfaces=' の行がすでにイーサネットアダプタを参照している場合があります. その場合, それが正しいデバイス名かどうかを確認してください.

次に, イーサネットデバイス ('ed0') インタフェイスの設定を行いましょう.

アクティブにするインタフェイスの指定行の下に, 各インタフェイスに対する実際の設定を記述する行があります. /etc/rc.conf のデフォルトでは, この一行があるだけです.

ifconfig_lo0="inet 127.0.0.1"   # default loopback device configuration.


この下に 'ed0' デバイスの 設定を記述する行を加えましょう.

FreeBSD をネットワークインストールした場合, 'ifconfig_ed0=' の行がループバックデバイスの定義の下に存在する場合があります. その場合, 記述された値が正しいものであるかどうか確認してください.

このガイドでは, ループバックデバイスの定義のすぐ次の行に次の一文を加えることにします.

ifconfig_ed0="inet 192.168.1.1 netmask 255.255.255.0"


/etc/rc.conf の編集が終わったとき, ネットワークインタフェイスの記述と設定を行う行は, だいたいこんな感じになっているはずです.

---
network_interfaces="ed1 lo0"    # List of network interfaces (lo0 is loopback).
ifconfig_lo0="inet 127.0.0.1"   # default loopback device configuration.
ifconfig_ed1="inet 192.168.1.1  netmask 255.255.255.0"
---


/etc/rc.conf の編集が終わったら, 'Esc' キーを押してコントロールメニューを呼び出して下さい. "leave editor" を選択し, 確認を求めてきたら "save changes" を選びましょう.